小説3

のぶこはあれた掲示板を閉鎖することにした。

自分の心もおかしくなっていきそうだったので本当は閉鎖はいやだけど仕方がないと思った。「突然ですがこの掲示板を閉鎖します。今までありがとうございました」

と書いて掲示板をなくした。

 

けれどもそうしたら今度は多くの人は管理人のいない巨大掲示板に行って中傷誹謗を書きこむようになったのだ。のぶこにしたらいいたいことはあるけれど、自分の掲示板じゃないしどうすることもできない。

 

そうこうするうちに気分が悪いだけじゃなく食事ものどを通らなくなってしまった。

このままではどんどん弱ってしまう。

のぶこは出口の見えないトンネルの中にいるような気がしていた。

 

そういうわけで眠れないままのぶ子はファンのメールを読んでいたのだ。

そして恵子のメールに行き当たった。

そのメールはのぶこがアスリートの達也のことをにおわせて書いた掲示板での言葉を

やめるようにとしかりながらも、「その気持ちはよくわかる」

とのぶこの気持ちにより沿ってくれていた。

おまけに「困ったときは電話してくれたらいいから」と

自宅の電話番号がそえられていた。

 

本当はファンのひとりに電話をするなんてことはよくないこことだとはわかっていた。